リラクゼーション法 呼吸法、筋弛緩法の紹介

以前のブログで、小さいストレスも「塵も積もれば山となる」ので、小さなうちから手軽な対処法を日々実践していく大切さを紹介しました。今回はその実践法として呼吸法を紹介します。

1、呼吸法のやり方
 文字通り息を吸って吐くことですが、少しコツがあります。呼吸は吸うときは心身を緊張させ、吐くときは逆にリラックスさせます。そこで緊張させる吸う時間を短く、リラックスさせる吐く時間を長くします。ここでは斎藤孝氏の「呼吸法」を参考にして、3秒息を吸って、2秒息を止めて、15秒かけてゆっくり吐きます。この時鼻から息を吸って口から吐くと良いでしょう。これを6セット2分間を目安に行います。
 また息を吸うとき止めるとき吐くとき、それぞれ時計の秒針を見ながら数を数えて行いましょう。
 呼吸法は気軽に行えるということも大きなメリットです。椅子に深く腰掛け、背筋を伸ばして行う。あるいは寝る前に布団に横になって行う。仕事のトイレ休憩のついでに行う。バスを待つ間に行う。いつでもどこでも気になった時に実践しましょう。


2、呼吸法の効果
 実際にやってみてどうだったでしょう?15秒吐くというのは最初は難しく、途中で息を吐きつくした方も多いでしょう。
 まず、呼吸法は文字通り息の吸う吐くを繰り返すことで心身をリラックスさせる効果を狙ったものです。
 しかし効果はそれだけではありません。15秒吐く息を持たせるようにコントロールすることに、気が付けば没頭していませんでしたか?誰しも嫌なことをがあると、「そんなこと考えちゃダメ、切り替えなきゃ!」と思いつつ、気が付けば嫌なことを考えて続けているとに気づくことが多いでしょう。私たちは考えまいとするほど逆に考えたくないことにひきつけられ考えてしまうという習性をもっています。これを解決する方法は他のことに集中することです。15秒息を吐き続けることに集中する!数を数えて自分の息に集中する!難しいことをやろうとすればするほど、私たちの意識は嫌な考えから自分の体に集中します。心身を緊張させる嫌な考えを繰り返すことから解放させることをリラックスとすると、まさに呼吸法は理にかなったリラクセーション法と言えるでしょう。

3、応用編
 
A,イメージを用いた呼吸法
 息を吸うときに、たとえば大草原に大の字になってさわやかな春風を吸い込み、吐くときは体の毛穴すべてから嫌な出来事、嫌な人が黒い煙になって一斉に出ていくイメージを持つ。そうするとリラクゼーションの効果が高まると思われます。単に酸素と二酸化炭素の交換ではなく、良いイメージを取り込み悪いイメージを自分から追い出すことを心掛けてください。
 
B,筋弛緩法と一緒に行う
 筋弛緩法とは体の緊張を和らげることで心もリラックスさせるリラクゼーション法です。私たちの体は不思議なことにゆるめようと意識してもゆるむことができません。まずいったん体に力を入れてから、その力を抜かないとリラックスできないのです。なので筋弛緩法は一度体に力を入れ、その力をゆるめる練習をします。
 この筋弛緩法に呼吸法を取り入れてみましょう。まず右手だけ息を吸いながら力を入れていきます。吸う息に合わせて1,2,3と数を数えて右手だけに力を入れます。コツは体で力が入っているのは右手だけにするように意識します。次に2秒力を入れたまま息を止め、15秒息を吐くテンポに合わせてゆっくり力をゆるめて行きます。このパターンを右手⇒右足⇒左手⇒左足⇒下半身⇒胸から下⇒全身と順番に行っていきます。最後の全身の時、顔の表情は上目で口は横にイーっと開くように力を入れます。
 やってみると体の一部にだけ力を入れることは難しいと実感するでしょう。ですが難しいことを意識して取り組むと、嫌な考えから離れ、いつのまにか自分の体に意識が集中しているはずです。また体の部位を変え何回も行うことで、より意識が体に集中することで嫌な考えから解き放たれ、さらに心身もリラックスできます。
 何回かやってみて慣れてきたら、右手首⇒右の肘から先⇒右の肩から先といったように、関節ごとに行ってみるのも良いでしょう。体の部分を増やすことでより一層意識が体に集中し、よりリラックスできるでしょう。
 この筋弛緩法に呼吸法を組み合わせたものは、寝る前に布団に横になって行うのもいいと思われます。嫌なことがあったとき、寝ようを思えば思うほど嫌なことを思い出していつまでも寝付けない。このような時に特に役立ちます。

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