第六感と無意識
グーグルマップに投稿したものを再掲しました。

以前私が韓国に行ったとき、せっかく韓国に来たのだからぜひ骨付きカルビを食べてみたいと焼き肉店に入りました。注文を取りに来た女性に私が骨付きカルビを注文すると、その女性は韓国語で壁に貼ってあったメニューと値段を指さしながら、すごい熱意で私に話しかけます。韓国語なので何を伝えようとしているのかさっぱりわかりません。それでもその女性店員は、すごい熱意そのままに私に話しかけ続けます。すると不思議なことに、この女性店員は私に「焼き肉は2人前からしか注文できない。独りでも二人前注文しなければいけない。それはあなたには高すぎるだろう。だから豚カルビすれば、二人前でも骨付きカルビの半額で済む。豚カルビもおいしいからそうしなさい」と言っているのではと私の中でまるでその女性と会話しているように連想できたのでした。せっかく韓国に来たのだからと後ろ髪をひかれつつ、押し切られるように私は豚カルビを注文しました。
ところで、皆さんは第六感というとオカルト的なイメージを連想されるかと思います。しかし第六感と言われているものは、副交感神経を構成する迷走神経によって伝えられる情報と理解され、ニューロセプションと名づけられています。つまり第六感とは言葉では説明できないけど、確かに私たちに備わっている能力なのです。
当相談室の精神分析的心理療法では、無意識を扱っていきます。無意識も第六感と同じく言葉では説明できないけど、同じように豊かな創造性を持っているものです。しかし私たちは日ごろ言葉に頼っているために、言葉で理解できない第六感や無意識の創造性に気づくことができないのです。精神分析的心理療法とは、この言葉の壁を乗り越え、創造性豊かな無意識に出会うカウンセリングともいえると考えています。
私の韓国での経験も言葉を超えた経験だったのでしょう。おかげでそれまで知らなかった豚カルビという美味しい食べ物に出会えました。また言葉が通じなくても旅人のためを思う親切心が印象深い旅行になりました。
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