当相談室では(1)精神分析的心理療法と(2)心理カウンセリングと呼ぶ2つのカウンセリングを提供しております。
以下、カウンセリングの流れとそれぞれのカウンセリングについて説明します。


1、初めてお会いする回(初回面接)
悩んでいること、困っていること、カウンセリングに対する要望など、その時に頭に浮かんできたことをそのままお話しください。 ピンチの時は考えがまとまらないものです。 話をまとめる必要はありません。 そのときどういう状況あるのか? どんな気持ちになっているのか? など、お聴きした話をまとめるのはカウンセラーの仕事になります。
またカウンセラーも自分のことを批判されるのではないかとの心配をされる方もいらっしゃるかもしれません。 しかしカウンセリングは何が良いか悪いかの判断を下すものではなく、自分にどのような気持ちや考えがあるのかに気付くことを目指すものです。 そのためにカウンセラーは良い悪いの判断ではなく、その方がどのように感じ考えているのかを一緒に見つけていくのです。

2、アセスメント面接
いまどのようなことでこの不安や苦しさが生じているのかという理解を初回面接でお伝えした後、3回ないし4回お会いすることでその不安や苦しさがどうして生じたのかをカウンセラーと一緒に探って行きます。 すると同じタイプの人と関係が難しくなっている、あるいは同じ状況で苦しんでいるといった、パターンが見えてきます。
このパターンはこれまで歩んでこられた人生において、どのような人たちとどのような関係を結んでいたかによって生み出されていると考えます。 そこでこれまでの歩んでこられた人生を伺うことでこのパターンをカウンセラーと一緒に見つけていきます。

3、精神分析的心理療法・カウンセリング
アセスメント面接によって発見したパターンは、これから起きるかもしれないピンチに気づき、対処を行える点で役に立つものです。 アセスメント面接のみでもカウンセリングを受ける効果はあると考えます。 しかしさらに自分を客観的に見ることができることでより有効な対象方法を身につける、あるいはより深く自分を理解することでこれからの人生を豊かに生きることを望まれる方はさらに以下のカウンセリングもしくは精神分析的心理療法を受けられることをお勧めします。

(1)精神分析的心理療法
アセスメント面接で見つけたパターンとは、我々のこころ中にある「無意識」が作り出していると精神分析では考えます。 無意識ですので我々はパターンを自覚することができないままパターンに陥りピンチを招いてしまいます。 つまり人間は自分で自分をコントロールできないという視点から出発する考えです。
しかし精神分析的心理療法ではこの自覚できない無意識に近づき、無意識の中にどのようなパターンがあるのかを発見することを目指します。 ただ自覚できない無意識に近づくためにはじっくりと時間をかける必要があります。 週1回のカウンセリングで1年以上かかることもあります。
「無意識」を理解することは自分を根本的かつ本質的に理解することにつながるため、今起きている困っている問題を解決する以上に、これから起きる問題に対処できる、より柔軟な人間関係を築くことができる、ストレスに上手に対処できるなど、より豊かで実りある人生を送ることに役立ちます。
精神分析的心理療法をより詳しく

⑵心理カウンセリング
当カウンセリングルームで「心理カウンセリング」と呼んでいるものは、いま困っていること、 自分では解決できない問題に焦点を当てて具体的な解決方法をカウンセラーと一緒に考えていくことを指しています。
認知行動療法的な視点と技法に加え、アセスメント面接で発見した自分のパターンも考慮して問題の解決を図っていきます。 カウンセリングの頻度はできれば週1回来ていただく方が問題の解決方法を身につける点で効果的と考えますが、ご要望に応じて回数を話し合っていきます。

4、終わり
問題を解決することができた。 あるいは無意識のパターンを見つけ、対処できるようになったと思えるようになった時、カウンセラーとカウンセリングの終結について話し合います。